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立ち上がり方という歩行器を使って移動する前の初動作
歩行器を使って移動するとき、実は「立ち上がり方」こそが歩行そのものの質を左右します。
私は訪問リハビリマッサージを行う中で、歩き出しがうまくいかない方の多くが、“歩行そのもの”ではなく
“立ち上がりの初動” に問題を抱えていることを日々感じています。
歩行器は便利な補助具ですが、立ち上がり方が崩れている状態で歩行器に頼っても、足がうまく前に出なかったり、歩幅が小さくなったり、
体が左右に揺れてしまうことがあります。つまり、歩行器を安全に使うためには、まず「立ち上がり」という動作そのものを丁寧に整える必要があるのです。
■ 立ち上がりは“歩行のスタート地点”
人間が立ち上がるとき、体の中では複雑な重心移動が行われています。
お辞儀をするように上体を倒す
座面からお尻を浮かせる
膝と股関節を伸ばし、上方向へ持ち上げる
この3つの流れがスムーズに行われると、立ち上がりは軽く、歩行器への移動も滑らかにいきます。しかし、どれか一つが弱いと、
立ち上がりの瞬間に“止まって”しまい、そのままの姿勢で固まってしまう方が少なくありません。
特に多いのが、上体が起きたまま、いきなり立ち上がろうとするパターンです。
この場合、重心が後ろに残るため、お尻が浮かず、「立てない」「よろける」「手すりにしがみつく」などの問題が起こります。
■ 立ち上がりの鍵は「重心を前へ運ぶこと」
立ち上がりがスムーズにいかない方は、ほぼ確実に「前への重心移動」が不足しています。
実際、私が現場でご利用者さまに説明するときは、こうお伝えしています。
「立つ前に、まず“前に倒れる”くらいの気持ちでOKです」
もちろん本当には倒れません。
ただ、気持ちとしては“倒れる準備”をするくらいでちょうど良いのです。
なぜなら、お尻が座面から離れる瞬間、重心は必ず“前”に移動するから。
この初動ができるだけで、立ち上がりのスピード・軽さ・安定性が大きく変わります。
■ 歩行器に手を添えるタイミングも大切
歩行器を使う方の場合、立ち上がる前から歩行器を強く握り締めてしまう方が多いです。
しかし、これは立ち上がりの妨げになります。
理由は、腕で体を支えすぎると、重心が前に移動しないから です。
本来、立ち上がりは脚と体幹で行う動作です。
ところが手に力が入りすぎると、体が後ろに引かれたままになり、立ち上がりが余計に重くなります。
理想的な手の使い方はこうです。
立ち上がる前は、軽く添えるだけ
重心移動をしてお尻が浮いてきてから、体を支える
完全に立ってから歩行器を操作する姿勢に移行する
この順番ができると立ち上がりが格段に楽になります。
■ 立ち上がりを整えれば歩行も変わる
立ち上がり動作が整うと、その後の歩行に明らかな変化が出ます。
歩き出しの一歩が軽くなる
足が前に出やすくなる
歩幅が広がる
体の左右揺れが減る
疲れにくくなる
歩行器に頼りすぎずに済む
歩行器を使う方の多くが「歩行器があるから歩けている」と思っていますが、実際には、身体の使い方が整っているから歩行器を“活かせている” のです。
■ 現場での体験:一つの指示で動きが変わる瞬間
リハビリの現場では、利用者さまの姿勢や動きを見て、ほんの少し声掛けをするだけで大きな変化が起きることがあります。
たとえば上体がのけぞり気味で立ち上がりに苦労していた方に、
「手を見てくださいね」
「少し前を向きましょう」
と伝えただけで、上体が自然に前へ倒れ、重心が前に移動し、立ち上がりから歩き出しまでがスムーズになったことがありました。
動作の“コツ”をつかむと、身体はこんなにも変わる。
それが私がこの仕事を続けている理由の一つでもあります。
■ まとめ:初動作こそ、歩行改善の核心
歩行器を使う方にとって、歩行の改善は「歩く練習」だけでは足りません。
立ち上がる瞬間、重心を前に運ぶ初動こそが、歩行改善の最重要ポイントです。
前に倒れるような気持ちで重心を移動
歩行器は強く握らず、軽く添えるだけ
立ち上がってから歩行器を操作する
この3つを意識するだけで、今より安全に、楽に、スムーズに歩けるようになります。
リハビリの現場で私はいつも感じています。
「歩行は立ち上がりから始まっている」
そして、初動が整った瞬間、人生までもが再び動き出す——そんな場面に何度も立ち会ってきました。
歩行にお悩みの方、ご家族、ケアマネージャーの皆さまに、この気づきが少しでも届けば嬉しいです。
私は訪問リハビリマッサージを行う中で、歩き出しがうまくいかない方の多くが、“歩行そのもの”ではなく
“立ち上がりの初動” に問題を抱えていることを日々感じています。
歩行器は便利な補助具ですが、立ち上がり方が崩れている状態で歩行器に頼っても、足がうまく前に出なかったり、歩幅が小さくなったり、
体が左右に揺れてしまうことがあります。つまり、歩行器を安全に使うためには、まず「立ち上がり」という動作そのものを丁寧に整える必要があるのです。
■ 立ち上がりは“歩行のスタート地点”
人間が立ち上がるとき、体の中では複雑な重心移動が行われています。
お辞儀をするように上体を倒す
座面からお尻を浮かせる
膝と股関節を伸ばし、上方向へ持ち上げる
この3つの流れがスムーズに行われると、立ち上がりは軽く、歩行器への移動も滑らかにいきます。しかし、どれか一つが弱いと、
立ち上がりの瞬間に“止まって”しまい、そのままの姿勢で固まってしまう方が少なくありません。
特に多いのが、上体が起きたまま、いきなり立ち上がろうとするパターンです。
この場合、重心が後ろに残るため、お尻が浮かず、「立てない」「よろける」「手すりにしがみつく」などの問題が起こります。
■ 立ち上がりの鍵は「重心を前へ運ぶこと」
立ち上がりがスムーズにいかない方は、ほぼ確実に「前への重心移動」が不足しています。
実際、私が現場でご利用者さまに説明するときは、こうお伝えしています。
「立つ前に、まず“前に倒れる”くらいの気持ちでOKです」
もちろん本当には倒れません。
ただ、気持ちとしては“倒れる準備”をするくらいでちょうど良いのです。
なぜなら、お尻が座面から離れる瞬間、重心は必ず“前”に移動するから。
この初動ができるだけで、立ち上がりのスピード・軽さ・安定性が大きく変わります。
■ 歩行器に手を添えるタイミングも大切
歩行器を使う方の場合、立ち上がる前から歩行器を強く握り締めてしまう方が多いです。
しかし、これは立ち上がりの妨げになります。
理由は、腕で体を支えすぎると、重心が前に移動しないから です。
本来、立ち上がりは脚と体幹で行う動作です。
ところが手に力が入りすぎると、体が後ろに引かれたままになり、立ち上がりが余計に重くなります。
理想的な手の使い方はこうです。
立ち上がる前は、軽く添えるだけ
重心移動をしてお尻が浮いてきてから、体を支える
完全に立ってから歩行器を操作する姿勢に移行する
この順番ができると立ち上がりが格段に楽になります。
■ 立ち上がりを整えれば歩行も変わる
立ち上がり動作が整うと、その後の歩行に明らかな変化が出ます。
歩き出しの一歩が軽くなる
足が前に出やすくなる
歩幅が広がる
体の左右揺れが減る
疲れにくくなる
歩行器に頼りすぎずに済む
歩行器を使う方の多くが「歩行器があるから歩けている」と思っていますが、実際には、身体の使い方が整っているから歩行器を“活かせている” のです。
■ 現場での体験:一つの指示で動きが変わる瞬間
リハビリの現場では、利用者さまの姿勢や動きを見て、ほんの少し声掛けをするだけで大きな変化が起きることがあります。
たとえば上体がのけぞり気味で立ち上がりに苦労していた方に、
「手を見てくださいね」
「少し前を向きましょう」
と伝えただけで、上体が自然に前へ倒れ、重心が前に移動し、立ち上がりから歩き出しまでがスムーズになったことがありました。
動作の“コツ”をつかむと、身体はこんなにも変わる。
それが私がこの仕事を続けている理由の一つでもあります。
■ まとめ:初動作こそ、歩行改善の核心
歩行器を使う方にとって、歩行の改善は「歩く練習」だけでは足りません。
立ち上がる瞬間、重心を前に運ぶ初動こそが、歩行改善の最重要ポイントです。
前に倒れるような気持ちで重心を移動
歩行器は強く握らず、軽く添えるだけ
立ち上がってから歩行器を操作する
この3つを意識するだけで、今より安全に、楽に、スムーズに歩けるようになります。
リハビリの現場で私はいつも感じています。
「歩行は立ち上がりから始まっている」
そして、初動が整った瞬間、人生までもが再び動き出す——そんな場面に何度も立ち会ってきました。
歩行にお悩みの方、ご家族、ケアマネージャーの皆さまに、この気づきが少しでも届けば嬉しいです。