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「たった30分、関節を動かすだけで“歩き”が変わる——パーキンソン病の方の反応から学ぶこと」

施設で生活されている、90歳のご利用者さま。認知症があり、パーキンソン病もお持ちです。

ご家族から「歩行を訓練してほしい」というご依頼を受け、日々の移動動作(リビングからお部屋へ)を想定した関わりを続けています。

施術前に起きていたこと

リビングに座って過ごす時間が長いと、身体はどうしても固まりやすくなります。

特にパーキンソン病の方は、動き出しの小ささ・固さが強く出ることがあり、次のような状態になりやすい印象があります。

  • 体幹が固まり、姿勢が前後左右に崩れる

  • 股関節・膝・足首が動きにくく、体重移動が小さくなる

  • 一歩目が出にくく、足を引きずるようになる

  • 歩幅が狭くなり、結果としてさらに動きづらくなる


この方も施術前は、体重移動がしっかり作れず、足が前に出にくい(引きずり気味)状態が見られました。

施術後に起きた変化

そこで、強い刺激ではなく「関節が動ける状態」を取り戻すことを優先して、やさしく関節を動かし、固まりやすい部位を丁寧にゆるめていきます。

すると30分後——

  • 姿勢が起きやすくなる

  • 体重移動がはっきりする

  • 足が前に出て、歩行がスムーズになる

  • 傾きが目立ちにくくなり、歩くこと自体が“楽”になる


同じ「リビングからお部屋へ」の移動でも、歩き方が変わるのです。

私はこの反応を見るたびに、「人の身体は、ほんの小さなきっかけで変わる」と実感します。

“関節が固まり、動き出しがつらい方”

“体重移動が作れず、歩行が崩れてしまう方”

こうした方に対しては、関節を動かすことが「歩きの再起動」になる場面が確かにあります。

大きなトレーニングをしなくても、

「動ける身体の土台」を整えるだけで、歩行が変わる。

この事実は、もっと多くの方に知っていただきたいと感じています。

変化が出やすい理由(現場感覚として)

パーキンソン病の方は、座っている時間が長いほど、身体が“固まりやすい”傾向があります。

固まった状態で歩こうとすると、体幹が働きにくくなり、体重移動が小さくなり、足が出づらくなります。

逆にいえば、固まりをほどいて「関節が動ける状態」を作ると、歩行がスッと変わることがあります。

これからも大切にしたいこと

私が目指しているのは、無理に頑張らせる訓練ではありません。

その方の今の状態に合わせて、必要な刺激を必要なだけ。

そして「歩けた」「楽になった」という小さな成功体験を積み重ねることです。

歩行が変わると、移動が変わります。

移動が変わると、生活が変わります。

生活が変わると、表情が変わります。

たった30分でも、希望のスイッチが入る瞬間がある。

その瞬間を、これからも大切に関わっていきたいと思います。

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