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「年末に“無事に終えられる”という幸せ」
年末が近づくと、私は毎年、ある利用者様のことを思い出します。
96歳の利用者様。私が関わらせていただいて、もう6年以上になります。とても穏やかな方で、以前は右膝の痛みと腰のつっぱり感がありました。今では痛みは落ち着き、日々を静かに、淡々と過ごされています。
しかし、長い年月の中では色々なことがあります。
過去に、年末の転倒をきっかけに圧迫骨折をされ、年が終わる前に入院されたことがありました。ちょうどその頃、年末に入院される方が重なる年もありました。
その経験が、私の中に残っています。
「一年の最後を、入院せずに無事に迎えられること」
それは、言葉にすると当たり前のように聞こえます。でも、現場で高齢の方と日々関わっていると、これがどれほど貴重で、尊いことかを実感します。
今年も年内の施術が残り1回。明日が最後の訪問です。
今日現在、何事もなくここまで来られたことが、本当に嬉しい。
“今年も無事にここまで来られた”という感覚は、年末にしか味わえない種類の喜びかもしれません。
その利用者様に、ある日こんな質問をしました。
「今、どんな気持ちで過ごされていますか?」
返ってきた答えは、とても静かで、でも胸に残る言葉でした。
「今日一日、平穏に無事に生きることだけを考えて生きています」
この言葉を聞いたとき、私は少し背筋が伸びる思いがしました。
人はつい、「来年はこうしよう」「もっとこうなりたい」と未来に意識が向きます。もちろん、それも大切です。
でも、年齢を重ね、体の変化や病気と共に生きながらも、なお穏やかに日々を送る方の言葉には、生活の本質が詰まっているように感じます。
その方は、がんをお持ちで、触れていると少しずつ痩せてきているのを感じることもあります。けれど、認知症もなく、受け答えもしっかりされ、穏やかな精神状態を保っておられます。長年服薬されている背景もありますが、それ以上に、日々を受け止める姿勢が、静かな強さとして伝わってきます。
そしてもう一つ、最近強く感じることがあります。
以前の私は「80代はもう高齢だな」と感じていた時期がありました。けれど今は、90代の方でも驚くほど若々しい方が増えています。もちろん個人差はありますが、時代として“老け込み方”が変わってきたのだと思います。医療や栄養、環境、情報、そして本人の生き方…様々な要因が重なっているのでしょう。
だからこそ、私が今、大切にしたいのは派手な成果よりも、まずは無事に日常が続くことです。
歩行改善や痛みの軽減ももちろん大切。でもその前提として、「今日を平穏に終えられる」「年末を入院せずに越えられる」という事実そのものが、何より大きな価値だと感じています。
年末の訪問は、私にとって毎年の“確認”でもあります。
今年も無事に終えられるのか。
その「無事」を支える仕事ができているのか。
明日、年内最後の施術に伺います。
今年もこのまま、穏やかに、無事に。
その小さな“無事”を、一緒に守れたことに、心から感謝しています。
96歳の利用者様。私が関わらせていただいて、もう6年以上になります。とても穏やかな方で、以前は右膝の痛みと腰のつっぱり感がありました。今では痛みは落ち着き、日々を静かに、淡々と過ごされています。
しかし、長い年月の中では色々なことがあります。
過去に、年末の転倒をきっかけに圧迫骨折をされ、年が終わる前に入院されたことがありました。ちょうどその頃、年末に入院される方が重なる年もありました。
その経験が、私の中に残っています。
「一年の最後を、入院せずに無事に迎えられること」
それは、言葉にすると当たり前のように聞こえます。でも、現場で高齢の方と日々関わっていると、これがどれほど貴重で、尊いことかを実感します。
今年も年内の施術が残り1回。明日が最後の訪問です。
今日現在、何事もなくここまで来られたことが、本当に嬉しい。
“今年も無事にここまで来られた”という感覚は、年末にしか味わえない種類の喜びかもしれません。
その利用者様に、ある日こんな質問をしました。
「今、どんな気持ちで過ごされていますか?」
返ってきた答えは、とても静かで、でも胸に残る言葉でした。
「今日一日、平穏に無事に生きることだけを考えて生きています」
この言葉を聞いたとき、私は少し背筋が伸びる思いがしました。
人はつい、「来年はこうしよう」「もっとこうなりたい」と未来に意識が向きます。もちろん、それも大切です。
でも、年齢を重ね、体の変化や病気と共に生きながらも、なお穏やかに日々を送る方の言葉には、生活の本質が詰まっているように感じます。
その方は、がんをお持ちで、触れていると少しずつ痩せてきているのを感じることもあります。けれど、認知症もなく、受け答えもしっかりされ、穏やかな精神状態を保っておられます。長年服薬されている背景もありますが、それ以上に、日々を受け止める姿勢が、静かな強さとして伝わってきます。
そしてもう一つ、最近強く感じることがあります。
以前の私は「80代はもう高齢だな」と感じていた時期がありました。けれど今は、90代の方でも驚くほど若々しい方が増えています。もちろん個人差はありますが、時代として“老け込み方”が変わってきたのだと思います。医療や栄養、環境、情報、そして本人の生き方…様々な要因が重なっているのでしょう。
だからこそ、私が今、大切にしたいのは派手な成果よりも、まずは無事に日常が続くことです。
歩行改善や痛みの軽減ももちろん大切。でもその前提として、「今日を平穏に終えられる」「年末を入院せずに越えられる」という事実そのものが、何より大きな価値だと感じています。
年末の訪問は、私にとって毎年の“確認”でもあります。
今年も無事に終えられるのか。
その「無事」を支える仕事ができているのか。
明日、年内最後の施術に伺います。
今年もこのまま、穏やかに、無事に。
その小さな“無事”を、一緒に守れたことに、心から感謝しています。