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「歩けるようになる人」の共通点 〜1年の努力がくれた希望と、私がつくりたい“場”の話〜
昨日、あらためて「人は変われる」ということを、静かに確信する出来事がありました。
もともと寝たきりだった方が、約1年にわたって足の運動を続け、今ではシルバーカーで歩けるようになっています。
しかもその方は、ただ歩けるようになっただけではありません。心の中に、はっきりとした願いがあります。
「将来は家に帰りたい」
この言葉が、1年という時間を支えてきたのだと思います。
私は施術者として関わっていますが、正直に言うと、私が“劇的に何かをした”わけではありません。
もちろん関わりの中で、その方に合う運動の方向性を提案したり、身体の使い方のヒントを渡したりはします。けれど一番大きかったのは、間違いなくその方ご自身の「毎日続けた力」です。
同じように見える環境でも、未来は分かれていく
同じような状況の方が、もう一人いらっしゃいます。
もちろん病気や背景、体力差はあります。だから単純な比較はできません。
ただ、現実として、もう一方は運動をほとんどせずに日々を過ごし、今では声が出にくくなり、会話も聞き取りづらい状態になっています。
ここで言いたいのは、誰かを責めたいわけではありません。
「努力しないとダメだ」という話をしたいのでもありません。
私が感じたのは、もっと別のことです。
それは、
人が動き出すかどうかは、“意志”だけで決まらない
ということです。
同じ施設、同じ時間、同じ生活リズムの中でも、
・やれる環境があるか
・小さな成功が積み上がる仕組みがあるか
・安心して挑戦できる空気があるか
・誰かが「できた」を一緒に喜んでくれるか
こういう“場”の違いが、未来の分かれ道になっていく。
だから私は「場」をつくりたい
私の夢は、ここにあります。
私が何かを頑張らなくても、皆さんがその場に入るだけで体が動き出す。
もちろん「やる」のはご本人です。けれど、
「やりたくなる」「続けられる」「少しずつ伸びる」
そんな流れが自然に生まれる“環境”を、私はつくりたい。
寝たきりから歩けるようになる道は、決して一直線ではありません。
波もあるし、気持ちが落ちる日もあります。
だからこそ、必要なのは根性論ではなく、続けられる設計 です。
私の信念は「バランス」
私は、身体づくりも人生も、最終的には「バランス」だと思っています。
頑張りすぎれば、続かない。
止まりすぎれば、衰えてしまう。
だから大切なのは、
“頑張りすぎず、止まりすぎない”
その人の状態に合った、ちょうどいい負荷と休息のバランスです。
・力を入れるところは入れる
・抜くところは抜く
・使いすぎている筋肉は休ませ
・眠っている筋肉を目覚めさせる
この“バランス”を整えることで、歩行は変わっていきます。
歩行が変わると、姿勢が変わります。
姿勢が変わると、表情が変わります。
表情が変わると、「やってみよう」という気持ちが戻ってきます。
身体と心は、いつもつながっています。
来年、外に出て、ファミレスでお茶をする
私の中で、ひとつの目標があります。
来年、その方と一緒に外へ出て、ファミレスに入って、お茶をすること。
それは小さなイベントのように見えるかもしれません。
でも私にとっては、ものすごく大きい。
「歩ける」ということは、単に移動手段が増えることではありません。
人生の選択肢が増えること です。
外に出られる。
誰かに会える。
好きなものを食べられる。
季節を感じられる。
そして、いつか「家に帰る」という未来にも近づける。
最後に:希望の一歩は、つくれる
寝たきりだった方が、1年でシルバーカー歩行へ。
これは奇跡ではありません。
積み重ねの結果 です。
そして、その積み重ねを支えるのは、本人の意志だけではなく、
「続けられる場」「挑戦できる空気」「小さな成功が見える仕組み」
そんな環境の力でもあると私は感じています。
私はこれからも、
「人生、もう一度、自分の足で歩こう。」
この想いを軸に、希望のスイッチが入る“場づくり”を形にしていきます。
もし、
・施設にいるけれど、将来は家に戻りたい
・寝たきりに近い状態から、もう一度歩ける可能性を探したい
・家族として、何を支えていいかわからない
そんな方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
歩くことで、人生そのものが動き出す。
その一歩を、一緒に育てていきます。