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ベッド柵が外れた瞬間、起き上がれなくなった——「便利」が「依存」に変わる時

おはようございます。

今日からまた新たなる一年がスタートします。

その一発目にふさわしいかどうかは別として、昨日、現場で強く心に残った出来事を記録しておきたいと思います。

昨日、施設で利用者様の部屋に入ったとき、ヘルパーさんがベッド柵を気前よく外してくださいました。

すると、その利用者様がベッド上で横向きになった瞬間に、不安が一気に強くなり、

「落ちる落ちる!」

「起きれない!」

と声を荒げ、普段ならできているはずの起き上がりまで、突然できなくなってしまいました。

目の前で起きていたのは、身体能力の問題だけではなく、“安心の拠り所”が外れたことによる恐怖と混乱でした。

ベッド柵は悪者ではありません。

安全確保として必要な場面も多く、使うこと自体は当然あります。

ただし、便利なものほど怖いのは、気づかないうちに「依存」になってしまうことです。

ベッド柵があることで、本人が安心できる。

しかし、いつしかそれが「柵がないと動けない」「柵がないと怖い」という状態になってしまうと、

柵を外しただけで不安が爆発し、起き上がりや寝返りなど、本来できる動作まで失われてしまいます。

私は、ベッド柵は「保険」という考え方がしっくりきています。

つまり、“柵がなくても自分で安心できる”状態を目指しながら、必要な時に安全のために使う。

この順番が大切だと感じています。

統計というほど立派なものではありませんが、日々現場で観察していると、

ベッド柵がない方のほうが、ご自分の足で歩き続けている期間が長い印象があります。

一方、ベッド柵が常にある方は、足元の不安定さが目立つことが多い。

昨日も、96歳の女性の方が自前のベッドでベッド柵が一つもない環境でしたが、

それでもご自分の足で歩かれていました。

やはり「しっかりしている」と感じました。

便利なものは、確かに助けになります。

しかし同時に、人の身体と心の“自立”を静かに奪ってしまうこともある。

この矛盾を、現場では何度も見ます。

だからこそ、これからも私は、

「便利=正義」ではなく、**“依存させない支援”**を大切にし、

必要な啓蒙活動も続けていきたいと思います。

新たな一年の始まりに、あらためて決意した一日でした。

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