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「歩けない」の正体が、“フットプレート上の持続的緊張”だった話
- 脳梗塞後遺症で右麻痺の方を見ていて、ここ2〜3日で大きな気づきがありました。
それは「歩けない理由」が、単純に麻痺や筋力の問題だけではなかった、ということ。
その方は普段、車椅子で右足をフットプレート(足置き)に置いて過ごす時間が長い。
一見、よくある日常の姿です。
でもよく観察すると、足を置いている側に
**ずっと抜けない“持続的な緊張”**が入っていました。
緊張があると、なぜ歩けないのか?
結論から言うと、人の身体はとても正直で、
緊張している部位には体重を乗せられません。
持続的に緊張していると…
- 足裏で床(または支持面)を感じにくい
- “怖さ”や不安が増えて、さらに緊張が増える
- 荷重が逃げる(反対側や背中側に逃げる)
- 立ち上がりで前に運べない
- 一歩目が出ない/膝が固まる/足が浮く
つまり「歩く練習を頑張る」以前に、
荷重できる状態(=安心して乗れる身体)を作ることが先だったんです。
私が見落としがちだったポイント
「車椅子の足置きに乗せる」という“当たり前”が、
その方にとっては 緊張を固定する環境 になっていた。
- 足首が少し底屈位で固まりやすい
- 足裏の接地感が偏る
- 逃げ場がなく、緊張が“居座る”
この状態だと、立とうとしても「足に乗れない」。
乗れないから「歩けない」。
筋力があっても、意欲があっても、身体がストップをかけてしまう。
現場でのヒント(介助・環境で変わることがある)
※その方の状態・施設方針に合わせて調整が必要です。
- フットプレートの“置きっぱなし”時間を見直す(休ませる時間を作る)
- 足首が強く固まるなら、角度や足底の当たりを調整
- 立つ前に、呼吸・肩の力・骨盤の位置を整えて「安心」を作る
- “踏め”ではなく、「乗れる」「預けられる」感覚から入る
- まずは短い時間で「乗れた」を積む
さいごに
歩けない理由は、いつも「麻痺」や「筋力」だけではありません。
むしろ、“緊張”や“怖さ”や“環境”が、歩行を止めていることがある。
今回の気づきは、
「まだできることがある」という希望そのものでもありました。
歩くことで人生が動き出す。
今日も、希望の一歩を探していきます。