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お茶を飲む動作にも、リハビリのヒントがある

こんにちは。

エンゲルハントの竹下です。

今日は、施設でパーキンソン病のご利用者様の歩行訓練をさせていただいた時の気づきについて書きたいと思います。

その方とは、最近「電車ごっこ」のような形で歩行訓練を行っています。

歩く時に、ただ足を前に出すだけではなく、身体全体のバランスや安心感を引き出すための工夫として行っているものです。

歩行訓練が終わったあと、ちょうど施設のお茶の時間になりました。

そこで、ご利用者様にお茶を飲んでいただこうとした時に、ふと気になる場面がありました。

その方は90代で、長く座っている時間が多く、筋力もかなり低下しています。

むくみもあり、手や腕の力だけで物を支えることが難しくなっているように見えました。

その時、コップにはお茶が多めに入っていました。

片手で取っ手を持って飲もうとすると、重さに負けてしまい、少しこぼれてしまいました。

私も両手を添えてみました。

しかし、両手で持つと、今度はご本人にとって「飲む」という感覚が少しつかみにくいようにも見えました。

ここで私が感じたのは、

コップの取っ手を持つ動作は、見た目には便利でも、腕の力に頼りやすい動作なのではないか、ということです。

取っ手を持って飲む形は、いわば西洋式のカップの持ち方です。

腕を少し外に開き、手や指、腕の力で支える必要があります。

一方で、日本の湯呑みのように、取っ手を持たず、身体の近くで包むように持つ形であれば、脇が締まりやすくなります。

脇が締まると、腕だけではなく、体幹や身体全体で支えやすくなる可能性があります。

もちろん、これはすべての方に当てはまるわけではありません。

その方の麻痺の有無、筋力、感覚、姿勢、認知面、コップの重さ、飲み物の量によっても変わります。

しかし、こうした小さな生活動作の中にこそ、リハビリのヒントが隠れていると感じます。

歩行だけがリハビリではない

私は普段、歩行改善を中心に訪問リハビリマッサージを行っています。

ただ、歩くことだけを見ているわけではありません。

立つ。

座る。

起き上がる。

手を伸ばす。

コップを持つ。

お茶を飲む。

食事をする。

こうした日常生活の一つひとつが、その方の身体の状態を教えてくれます。

「なぜ持てないのか」

「なぜこぼれるのか」

「力が足りないのか」

「姿勢が崩れているのか」

「道具の形が合っていないのか」

「腕だけで頑張りすぎているのか」

その原因を一つひとつ観察していくことで、その方に合った関わり方が見えてきます。

小さな動作の中に、その人の生活がある

お茶を飲むという動作は、日常の中では当たり前のことかもしれません。

しかし、高齢の方やパーキンソン病の方、筋力が落ちている方にとっては、それが大きな課題になることがあります。

コップが重い。

手が震える。

脇が開いてしまう。

身体が前に倒れる。

口元まで運ぶのが難しい。

こぼしてしまうのが不安になる。

そうした小さな困りごとが積み重なると、だんだん「自分でやる」ことをあきらめてしまうこともあります。

だからこそ、私はこうした場面を大切にしたいと思っています。

ただ介助するだけではなく、

「どうすればこの方が少しでも自分でできるか」

「どうすれば安心して動けるか」

「どの持ち方なら身体が楽になるか」

を考えていきたいのです。

生活の中にあるリハビリ

リハビリというと、特別な訓練や運動をイメージされる方も多いと思います。

しかし、本当のリハビリは、生活の中にあります。

お茶を飲む。

ご飯を食べる。

トイレに行く。

椅子に座る。

ベッドから起きる。

部屋の中を歩く。

その一つひとつが、その方の生活を支える大切な動作です。

そして、その小さな動作が少しでも楽になることで、生活の安心感が変わります。

生活の安心感が変わると、気持ちも変わります。

気持ちが変わると、「もう少し動いてみようかな」という希望にもつながります。

私は、そういう小さな変化を大切にしたいと思っています。

まとめ

今日の気づきは、

「お茶を飲む動作にも、リハビリのヒントがある」

ということでした。

コップの持ち方。

脇の締まり方。

腕だけで持つのか、身体全体で支えるのか。

取っ手を使うのか、湯呑みのように包むのか。

ほんの小さな違いかもしれません。

しかし、その小さな違いが、ご利用者様の安心や自立につながることがあります。

これからも、歩行だけでなく、日常生活の中にある小さな動きにも目を向けながら、ご利用者様のお力になれるよう努めてまいります。

歩くことで、人生が動き出す。

そして、日常の小さな動きにも、その人らしく生きる力が宿っている。

今日も現場から、大切な学びをいただきました。

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