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立位が保てなくなってきたパーキンソン病の方への歩行支援

今日は施設で、パーキンソン病のご利用者様の施術をさせていただきました。

スタッフの方からは、現在の状態について、

「もう立位が保てません」
「介助も難しくなってきています」
「今はベッド上で対応しています」

というお話がありました。

現場で日々関わっているスタッフの方にとっても、立てなくなってきた方をどう支えるかは、とても大きな課題だと思います。

立つことは、歩くこと以上に難しいことがある

私は普段から、立位を保つことはとても難しい動作だと感じています。

歩くことは、重心が前に移動すれば、足が自然に出ることがあります。
もちろん歩行も簡単ではありませんが、体が前に進む流れの中で、足が出ることがあります。

一方で、立位は「その場で止まる」動作です。

体重を足に乗せたまま、膝や股関節、体幹で支え続けなければなりません。
膝が曲がっていたり、股関節が曲がっていたり、体が前に倒れていたりすると、骨で体重を支えることが難しくなります。

その結果、筋肉で無理に支えることになります。
筋力が落ちている方にとっては、この「止まって支える」ということが非常に大変になります。

膝折れへの不安

今日の歩行支援でも、一番心配だったのは膝折れでした。

下肢の力がかなり弱くなっているため、急に膝が折れてしまう可能性があります。
膝折れが起きると、転倒や骨折につながる危険もあります。

そのため、無理に歩かせるのではなく、どの支え方であれば安全に近づけるのかを確認しながら行いました。

最初に試した支え方

最初は、私が自分の肘を直角に曲げて、そこにご利用者様の手を預けてもらう形で歩いてみました。

私の腕を杖のように使ってもらう形です。
この方法は、ある程度ご本人に支える力が残っている場合には有効なことがあります。

しかし、今日の状態では少し不安定さを感じました。

下肢で支える力がかなり弱くなっているため、膝折れが起きた時に、こちらの腕だけでは十分に支えきれない可能性があると感じました。

次に試した支え方

そこで次に、ご利用者様の肩から脇の下あたりを、私がしっかり支える方法に変えました。

こちらで半分ほど体重を受けるような感覚です。
松葉杖のように、まずはこちらがしっかりと支え、その中で足を出してもらう形です。

この方法の方が、今日の状態では安全性が高いように感じました。

最初から軽い支えで歩こうとすると、どうしても膝折れの不安が大きくなります。
しかし、こちらが先にしっかり支えることで、ご本人も少し足を出しやすくなるように感じました。

支え方は二段階で考える

今日の気づきとしては、支え方を二段階で考えることが大切だということです。

まず第一段階は、こちらがしっかり支える方法です。
肩から脇の下あたりを支え、体重の一部をこちらで受けながら、足が出るかを確認します。

第二段階として、少し安定してきたら、私の肘に手を置いてもらうような方法に移行します。
つまり、杖のように腕を使ってもらいながら、少しずつご本人の力を引き出していく形です。

いきなり軽い支えにするのではなく、

しっかり支える。
少し支えを減らす。
ご本人の力を確認する。

この順番が大切だと感じました。

「立てない=歩けない」と決めつけない

立位が保てなくなると、どうしても「もう歩けない」と判断されやすくなります。

もちろん、安全面を考えると無理はできません。
転倒や骨折のリスクがある場合は、慎重に判断する必要があります。

ただ、立つことと歩くことは、少し違う面もあります。

立つことは、その場で体を止めて支える動作です。
歩くことは、重心を前に移動させる動作です。

立位保持が難しくなっていても、支え方を工夫することで、足が出ることがあります。
そこに、その方の残っている力が見えることがあります。

安全第一の中で、可能性を見る

今日の歩行支援は、私自身も膝折れへの不安があり、かなり慎重に行いました。

しかし、その中でも、支え方を変えることで少し歩行の可能性を感じることができました。

大切なのは、無理に歩かせることではありません。

今の体の状態なら、どのくらい支えれば安全か。
どの方向から支えると足が出やすいか。
どの段階ならご本人も不安が少ないか。

そこを一つひとつ見ながら、その方に合った方法を探していくことだと思います。

立てなくなってきた方でも、まだ体の中に残っている力があります。
その力をどう引き出すか。
どう安全に使える形にするか。

今日も現場の中で、その難しさと大切さを感じました。

これからも、怪我のない範囲で、安全を最優先にしながら、その方の可能性を少しでも引き出せるように関わっていきたいと思います。

訪問リハビリマッサージ エンゲルハント
歩行改善コンサルタント
竹下 晃

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