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膝の硬縮は、膝だけの問題ではありません 車椅子座位とお尻のずれから考える、体の固まり方
こんにちは。
エンゲルハントの竹下です。
訪問リハビリマッサージの現場では、車椅子に長時間座っている方の膝が、少しずつ曲がったまま伸びにくくなっている場面に出会うことがあります。
いわゆる「膝の硬縮」です。
膝が曲がったまま固くなってしまうと、立ち上がりや移乗、歩行にも大きく影響します。
ただ、この膝の硬縮は、膝だけを見ていても本当の原因が見えないことがあります。
車椅子でお尻が前にずれていく
車椅子に座っている方を見ていると、時間の経過とともにお尻が少しずつ前にずれていくことがあります。
最初はきちんと座っていても、いつの間にか座面の前方へずれて、背中が丸くなり、骨盤が後ろに倒れた姿勢になります。
この状態はいわゆる「仙骨座り」に近い姿勢です。
坐骨でしっかり座るのではなく、仙骨や尾骨の方で寄りかかるような座り方になります。
すると、体は座っているというよりも、車椅子の中でずり落ちかけている状態になります。
骨盤が倒れると、膝も曲がりやすくなる
お尻が前にずれると、骨盤は後ろに倒れます。
骨盤が後ろに倒れると、背中は丸くなり、股関節は曲がったままになります。
股関節が曲がると、膝も自然と曲がりやすくなります。
さらに、フットレストに足を置いたまま長時間過ごしていると、足の逃げ場が少なくなり、股関節・膝・足首・足裏に緊張が残りやすくなります。
つまり、膝の硬縮は膝だけの問題ではなく、
・骨盤の後傾
・股関節の曲がり
・膝の曲がり
・足首の固定
・足裏の不安定さ
・長時間同じ姿勢でいること
これらが重なって起こることがあります。
膝を伸ばす前に、まず坐骨に戻す
膝が伸びにくいからといって、いきなり膝だけを伸ばそうとすると、痛みが出たり、体に余計な緊張が入ることがあります。
大切なのは、まず座り方を整えることです。
私が意識しているのは、
「膝を伸ばす前に、坐骨に戻す」
ということです。
お尻が前にずれている場合は、まず座面の奥に戻し、坐骨で座れる位置を作ります。
そのうえで、骨盤を少し起こし、股関節、膝、足首、足裏の順番に体の状態を見ていきます。
見る順番は、骨盤から足裏へ
膝の硬縮を見るとき、私は次のような順番で確認します。
まず、骨盤が後ろに倒れていないか。
次に、股関節が詰まっていないか。
そして、膝裏に強い緊張がないか。
さらに、足首が固まっていないか。
最後に、足裏がきちんと支えとして使えているか。
この順番で見ることで、膝だけではなく、体全体のつながりが見えてきます。
ボールや道具を使う目的
リハビリでは、ボールやクッションなどの道具を使うこともあります。
ただし、目的は強い筋トレではありません。
まずは、体に感覚を入れることです。
膝の間に柔らかいボールを軽く挟む。
足裏にボールやタオルを当てて、足の感覚を入れる。
背中や骨盤の後ろにクッションを入れて、姿勢を支える。
こうした小さな工夫で、体が自分の位置を感じやすくなります。
体が自分の位置を感じられるようになると、余計な緊張が抜けやすくなることがあります。
大切なのは、伸ばすことより整えること
膝の硬縮に対して大切なのは、無理に伸ばすことではありません。
まず、体が伸びられる状態を作ることです。
お尻の位置を整える。
骨盤を立てる。
股関節の逃げ道を作る。
膝裏の緊張をゆるめる。
足裏に体重を感じてもらう。
このように、体の一か所に集まっている力を分散させることで、少しずつ動きやすさが出てくることがあります。
膝の硬縮は、生活姿勢の積み重ね
膝の硬縮は、ある日突然起こるものではありません。
毎日の座り方、寝方、立つ機会、足を動かす機会、体重を乗せる機会の積み重ねによって、少しずつ進んでいきます。
だからこそ、施術の時間だけでなく、普段の座り方や車椅子での姿勢もとても大切です。
膝だけを見るのではなく、骨盤から足裏まで。
そして、その方の生活全体を見ること。
そこに、改善のヒントがあると感じています。
膝の硬縮は、膝だけの問題ではありません。
「ずり落ちた姿勢」から、もう一度「座れる体」へ。
そして、可能であれば「立てる体」「歩ける体」へ。
その小さな一歩を、これからも丁寧に支えていきたいと思います。
人生、もう一度、自分の足で歩こう。
エンゲルハント
歩行改善コンサルタント
竹下 晃
エンゲルハントの竹下です。
訪問リハビリマッサージの現場では、車椅子に長時間座っている方の膝が、少しずつ曲がったまま伸びにくくなっている場面に出会うことがあります。
いわゆる「膝の硬縮」です。
膝が曲がったまま固くなってしまうと、立ち上がりや移乗、歩行にも大きく影響します。
ただ、この膝の硬縮は、膝だけを見ていても本当の原因が見えないことがあります。
車椅子でお尻が前にずれていく
車椅子に座っている方を見ていると、時間の経過とともにお尻が少しずつ前にずれていくことがあります。
最初はきちんと座っていても、いつの間にか座面の前方へずれて、背中が丸くなり、骨盤が後ろに倒れた姿勢になります。
この状態はいわゆる「仙骨座り」に近い姿勢です。
坐骨でしっかり座るのではなく、仙骨や尾骨の方で寄りかかるような座り方になります。
すると、体は座っているというよりも、車椅子の中でずり落ちかけている状態になります。
骨盤が倒れると、膝も曲がりやすくなる
お尻が前にずれると、骨盤は後ろに倒れます。
骨盤が後ろに倒れると、背中は丸くなり、股関節は曲がったままになります。
股関節が曲がると、膝も自然と曲がりやすくなります。
さらに、フットレストに足を置いたまま長時間過ごしていると、足の逃げ場が少なくなり、股関節・膝・足首・足裏に緊張が残りやすくなります。
つまり、膝の硬縮は膝だけの問題ではなく、
・骨盤の後傾
・股関節の曲がり
・膝の曲がり
・足首の固定
・足裏の不安定さ
・長時間同じ姿勢でいること
これらが重なって起こることがあります。
膝を伸ばす前に、まず坐骨に戻す
膝が伸びにくいからといって、いきなり膝だけを伸ばそうとすると、痛みが出たり、体に余計な緊張が入ることがあります。
大切なのは、まず座り方を整えることです。
私が意識しているのは、
「膝を伸ばす前に、坐骨に戻す」
ということです。
お尻が前にずれている場合は、まず座面の奥に戻し、坐骨で座れる位置を作ります。
そのうえで、骨盤を少し起こし、股関節、膝、足首、足裏の順番に体の状態を見ていきます。
見る順番は、骨盤から足裏へ
膝の硬縮を見るとき、私は次のような順番で確認します。
まず、骨盤が後ろに倒れていないか。
次に、股関節が詰まっていないか。
そして、膝裏に強い緊張がないか。
さらに、足首が固まっていないか。
最後に、足裏がきちんと支えとして使えているか。
この順番で見ることで、膝だけではなく、体全体のつながりが見えてきます。
ボールや道具を使う目的
リハビリでは、ボールやクッションなどの道具を使うこともあります。
ただし、目的は強い筋トレではありません。
まずは、体に感覚を入れることです。
膝の間に柔らかいボールを軽く挟む。
足裏にボールやタオルを当てて、足の感覚を入れる。
背中や骨盤の後ろにクッションを入れて、姿勢を支える。
こうした小さな工夫で、体が自分の位置を感じやすくなります。
体が自分の位置を感じられるようになると、余計な緊張が抜けやすくなることがあります。
大切なのは、伸ばすことより整えること
膝の硬縮に対して大切なのは、無理に伸ばすことではありません。
まず、体が伸びられる状態を作ることです。
お尻の位置を整える。
骨盤を立てる。
股関節の逃げ道を作る。
膝裏の緊張をゆるめる。
足裏に体重を感じてもらう。
このように、体の一か所に集まっている力を分散させることで、少しずつ動きやすさが出てくることがあります。
膝の硬縮は、生活姿勢の積み重ね
膝の硬縮は、ある日突然起こるものではありません。
毎日の座り方、寝方、立つ機会、足を動かす機会、体重を乗せる機会の積み重ねによって、少しずつ進んでいきます。
だからこそ、施術の時間だけでなく、普段の座り方や車椅子での姿勢もとても大切です。
膝だけを見るのではなく、骨盤から足裏まで。
そして、その方の生活全体を見ること。
そこに、改善のヒントがあると感じています。
膝の硬縮は、膝だけの問題ではありません。
「ずり落ちた姿勢」から、もう一度「座れる体」へ。
そして、可能であれば「立てる体」「歩ける体」へ。
その小さな一歩を、これからも丁寧に支えていきたいと思います。
人生、もう一度、自分の足で歩こう。
エンゲルハント
歩行改善コンサルタント
竹下 晃